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トマト

豊富なビタミンC、リコピンで健康に

トマト

 トマトが食卓に並ぶと夫はよく「あのトマト、うまかったなあ」と言います。昭和30年代、鹿児島の田舎で小学生時代を過ごした夫は、畑で真っ赤に熟れたトマトをズボンでキュキュッとふいてかぶりついたそうです。その青臭さと酸っぱさが忘れられないとか。
 
 今、市場に多く並ぶのはそのころのトマトより、においも酸味も控えめで、甘味の強い「桃太郎」という品種です。昔よりずっと食べやすくなりました。
 
 トマトは驚くほど栄養豊富なので、たくさん取ってほしい野菜です。その特徴は、ビタミンCがたっぷり含まれていること。1個で1日に必要とする量の約半分が取れるといわれます。ビタミンCは免疫力を強化し、風邪の予防に役立つといわれます。
 
 また、ビタミンCと結びついて作られるコラーゲンは、毛細血管を丈夫にし、強い骨を作ります。ビタミンCは概して熱に弱いのですが、トマトのビタミンCは大丈夫。パスタと一緒に煮込んでも十分に取れます。
 
 そしてもう一つの大切な栄養素が、真っ赤な色のもとであるリコピンです。リコピンは細胞を傷つける活性酸素の発生を抑える働きがあるので、がん予防に効果があるといわれ注目されています。そのリコピンを効果的に吸収できる調理法は、いためるのが一番です。
 
 トマトには荒れた胃をすっきりさせるクエン酸やリンゴ酸、コハク酸も含まれています。二日酔いの朝はトマトジュースをどうぞ。また血圧を下げる作用のあるカリウム、がんを防ぐといわれるβ-カロテンも見逃せません。こんなに栄養面で優れているので、生だけではなく、水煮やジュース、ケチャップなどの加工品も大いに利用しましょう。

参考文献  
『クスリの食べ物』(西東社)
『野菜&果物図鑑』(新星出版社) 
『新食品分析表』(一橋出版)
『野菜の手帖』(講談社)
『NHKためしてガッテン 食の知恵袋事典』
(NHK科学・環境番組部季刊「NHKためしてガッテン」編集班編、アスコム)
栄養の比較

レシピ

トマトと卵のシンプルいため

トマトと卵のシンプルいため

材料(4人分)
4個
塩・コショウ 各少々
鶏ささみ 2本(100g)
トマト 2個(400g)
サラダ油 大さじ2・1/2
香菜(あれば) 2~3本
A 酒 大さじ1
塩 小さじ1/6
B スープのもと 小さじ1/2
塩 小さじ1/8
コショウ 少々

提供:ベターホームの料理教室
撮影:大井一範

作り方(調理時間20分)
  1. 耐熱容器にささみとAを入れてラップをし、電子レンジ(500W)で約2分加熱する(600Wの電子レンジの場合は、約1分30秒)。ささみを裏返して、さらに約30秒加熱する。そのまま冷まし、冷めてから手でほぐして筋は取り除き、器に戻す。
  2. 卵は割りほぐし、塩、コショウ各少々と、(1)を加えて混ぜる。
  3. トマトは1cm幅のくし形に切る。
  4. フライパンに油大さじ2を熱し、(2)を流し入れる。手早く大きく混ぜて、半分くらい固まったら、取り出す。
  5. 残りの油大さじ1/2を足し、トマトを強火でいためる。Bを加えて手早く混ぜ、水気が出始めてきたら、火を止める。器にトマトと卵を盛り、香菜を飾る。

(1人分 196kcal)

(JA広報通信4月号から転載)